糖尿病克服、徳島県の挑戦 (2/2)
2009.04.05

■「地域連携パス」、講習会もさらに充実
<徳島赤十字病院内科部長・新谷保実氏>

 「不名誉な死亡率が2位グループに滑り込んだだけで、対策を何年も続けていかないと、本当に脱却したとはいえない。糖尿病死亡の直接死因の半分は腎不全だったりするので、糖尿病対策といっても合併症を絡めると、とても一筋縄ではいかず、診療の標準化を図る『地域連携パス』や対策講習会をさらに充実させて、保健師らコメディカルも含めてスキルアップを図らねばならないだろう。初め、徳島では食事はさして大きな問題ではないと思っていましたが、最近、男性の中年以降の過食が目立っています。その一方で食が細く不足している人も増え、普通に食べている人の割合が少なくなっていることを実感しています。栄養士さんたちは実地に即して指導でき、対象者のいる医療機関には、栄養士を派遣するシステムもあるので利用されてはいかがでしょうか」


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■気がついたら体を動かしていた…が理想
 <「阿波踊り体操」を考案した徳島大学大学開放実践センター教授・田中俊夫氏>

 「運動に関しては、おもしろそうだなとか関心を持ってもらうことが第一なので、阿波踊りの活用を考えました。郷土芸能だからといって皆踊りができるわけでもなく、エクササイズとしても健康づくりに有効な手段であることを念頭に置き、踊りの要素を再構築して阿波踊り体操を作りました。上体をひねったり、中腰を保ったりといったストレッチ的な要素や筋肉トレーニングも組み合わせています。踊れない方も、カップめんを食べるのと同じ3分半で、気づいたら体を動かしていたというのが理想。開放実践センターとしては、ダビングもOK、阿波踊り体操のDVDをどんどん全国に草の根的に広げていこうと思っています。地域の公民館などでも気軽にやれるように、プロでない指導者をあちこちで養成していきたいと計画しています」


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■外食店にヘルシーメニューを呼びかけ
 <「外食栄養表示」普及推進チームリーダーの管理栄養士・長尾紀子氏>


 「外食に25年携わった経験から、徳島が取り組み中の『健康づくり推奨店』の登録呼びかけをしており、現在60店舗ほど参加しています。推奨店には認定証を出し、カロリー数など食事バランスのよいヘルシーメニューを提供することになっています。お好み焼きでも広島風、大阪風があり、それぞれカロリー表示も違えてあります。糖分の多い鳴門金時や干し柿などは、お茶の時間によく食べる風習があり相当なカロリーとなるので間食をしたら夜ご飯は控えめにと指導しています。最近気づくのは30代、40代の方々の食生活が悪くなっていること。10分歩けば40キロカロリー減り、大体1,000歩に当たりますが、バナナ1本食べても20分歩かなければいけない。低体重児が大人になって糖尿病になる確率が高いことが明らかになっていますが、若いお母さん方も教育しなければなりません。クリニックで母親や保育士と『すくすく子育て応援団』という勉強会を開催し、意見交換しながら食の大切さを訴えています」

(産経新聞 2009/04/05)


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